家族が亡くなった際、家に残っている物を片づけることを遺品整理といいます。
葬儀や死亡届の提出、銀行や保険の手続きなど人が亡くなると対応しなければいけないことが多くあります。
それらの全てが済んだ後に手を付けなければいけないのが遺品整理です。この記事ではどのような手順で遺品整理を行えばよいか、費用や気をつける点などについて解説します。
遺品整理の流れ
遺品整理をいつ行えばよいのでしょう。また何から始めればよいのか、を説明します。
遺品整理の時期
遺品整理を始める時期については一般的に四十九日を過ぎてから行うのが良いとされています。
しかし故人が賃貸住宅に住んでいた場合は賃貸契約を解約した後、引き渡しの日程が決まるので、それまでに部屋の荷物を片づけておく必要があります。
協力できる家族と相談の上、スケジュールを決めましょう。
遺品整理の始め方
遺品整理ではまず何から始めればよいのでしょうか。遺品整理の流れについて順を追って説明します。
仕分け
まず、故人の荷物を仕分けするところから始めましょう。
- 保険関係の書類など取って置く必要のあるもの
- 形見として残しておきたいもの
- リサイクルするもの
- 処分するもの
大きく分けてこの4つに分類します。
遺言書がある場合は先に確認して、故人の意思の通りに遺品整理を行う必要があります。
不用品の処分方法
仕分けした後、不要な物を処分していきます。
自分たちで処分を行う場合、家具家電は自治体のルールに従い粗大ゴミとして処分します。
自治体により粗大ゴミの処理費用が発生したり、引き取ってもらえない物もあったりしますので、事前の確認が必要です。
全て自分たちで処分をしようと思うと、かなりの手間と時間がかかります。
また遠方に住んでいて自分たちで遺品整理を行えないケースがありますので、最近では業者に遺品整理を依頼するという人が増えています。
プロに遺品整理を依頼する
プロに遺品整理を依頼するとどのような手順で遺品整理が行われるのでしょうか、また気になる費用についても解説します。
プロに依頼した時の流れ
まずはネットなどで近くのエリアの業者を探して、見積もりの依頼をします。
見積もりの際は、家まで来て処分品の量や部屋の広さ、マンションの場合は何階かなど、細かい部分を見て費用を算出します。
その後、日程の調整をして、当日遺品整理を行う、というのがおおまかな流れとなります。
希望の日程がある場合には、早めに業者を決めて依頼するようにしましょう。
遺品整理の業者の選び方
不用品とはいえ故人が大切にしていた物ですので、信頼できる業者を選びたいですよね。
最今では様々な業者が遺品整理を行っています。
何社かに見積もり依頼をして、費用を含めどの業者に頼むかを決めましょう。
電話でのやり取りや、実際に見積もりに来た人の対応なども検討する際のポイントとなります。
不用品の回収には「一般廃棄物収集運搬許可証」という許可が必要ですので取得しているかどうかも確認しましょう。
どこまでやってくれるの?
故人が家で孤独死したケースや家がゴミ屋敷になっていて家を原状復帰させる場合も業者に依頼することは可能です。
その場合は「特殊清掃業」に依頼しなければいけないため、注意が必要です。
遺品整理の費用の相場
遺品整理の費用の相場は不用品の量や、部屋の広さなどによって異なってきます。
一般的な相場は下記の価格です。
- 1ルーム、1LDK 3万円~20万円
- 2LDK 12万円~30万円
- 3LDK 17万円~50万円
- 4LDK 22万円~60万円
孤独死があった部屋やゴミ屋敷のような場合はこちらの費用とは別途料金が必要となってきます。
遺品整理の注意点
遺品整理は故人にまつまる様々な手続きで慌ただしい中行います。
注意散漫になっている時期だからこそ気をつけなければいけないことがあります。
見積もりの際は必ず立ち会う
見積もりを依頼すると業者が家の中に入って不用品の量などを確認しますが、その際は必ず立ち会って、なるべく近くにいるようにしましょう。
中には価値があるものを持ち去ってしまう悪質な業者もいます。
不安な場合は、貴重品や高価なものは撤去した後に業者に依頼するようにしましょう。
資格を確認する
不用品の回収に必要な「一般廃棄物収集運搬許可証」を取得しているか、は必ず確認しましょう。
遺品整理についての専門知識を持っている「遺品整理士」という資格もあるので保有している業者だとより安心です。
まとめ
遺品整理と一言でいっても、故人の荷物の仕分けから不用品の処分までしなければいけないことは多岐にわたります。
故人の死を悲しんでいるさなかに自分たちで行うことは精神的にも肉体的にもきついものがあります。
遺品整理をプロに任せることは一般的になりつつあります。
皆様もしっかりとした業者に依頼するようにしましょう!